男性はもっと自分の弱さを認めてあげてほしい、女性はもっと自分の強さを信じてあげてほしい

よく男性から
「私が何とかしてやらないと
彼女はダメなんです」
的な話を聞くのですが、
女の強さを見くびってんじゃねーぞ
と毎回思ってしまいます。

男性はもっと自分の弱さを
認めてあげてほしいし、
女性はもっと自分の強さを
信じてあげてほしいです。

* * *

少し前までは
「何で男の人は女性に対して
『俺がいないとダメになる』
幻想を持ってるの?」
と不思議だったのですが、
この記事を書こうと思って
一つの仮説が思い浮かびました。

むしろ男性は、
本当は自分たちの方が
弱いのを知っているから、
女性を弱いと思い込むことで
精神的な平静(強さ)を
保とうとしているんじゃないか
……と。

昔、どこかでこんな話を
聞いたことがあります。

男性は脳をつなげる神経が細く、
女性は脳をつなげる神経が太いから、
女性の方がピンチを切り抜ける時に
色々なアイデアを考えやすく、
男はそれができないので
リストラや倒産から
自殺に走ることが多い、と。

調べてみると、脳をつなげる
神経(=脳梁/のうりょう)の
男女差説は1982年の
「サイエンス」誌で
発表されたものらしいです。
しかし、どうも微妙なデータですね。

男女それぞれ、脳梁の太さを測ったら、女性のほうが太かったと。でも、この論文のデータは男性9人、女性5人からしかとってないんです。それだけで、女性のほうが左右の脳の連絡がよくできてるっていう結果にしている。

第5回 「男脳」「女脳」のウソはなぜ、どのように拡散するのか|研究室に行ってみた。東京大学 認知神経科学・実験心理学 四本裕子| ナショナルジオグラフィック日本版サイト

脳神経の男女差は
ややウソっぽいですが、
「男性の方が自殺しやすい」
というのは
自殺者統計に出ています。

令和2年10月までの統計で、
自殺者総数は17,219人。
うち男性が11,541人、
女性が5,678人。

ちなみに令和元年は
自殺者総数20,169人、
うち男性が14,078人、
女性が6,091人。

※参考:自殺者数|警察庁Webサイト

昭和53年から平成30年までの
統計を見ても比率は変わりません。
とにかく男性の自殺者が
格段に多いです。

比率が低いといっても
女性だって毎年5000人以上は
自殺しているので、
女性にももちろん
弱い部分はあるでしょう。

(何なら10年くらい前、
わたしはこの統計の
「女性1人」に入っていた
可能性もありますし)

けれど、前述の
「俺がなんとかして
やらなきゃ相談」を
山ほど聞いていると、

「むしろそういう男性のせいで、
女性は『弱くあらねば』という
呪いにかけられているのでは?」

と思ってしまいます。

まあ、同じ女同士でも
「強い女はモテないよ」
という呪いをかけたり
するんですけど。

考えてみると、過去の自分も
「強い女は男に好かれない」
という思い込みで悩んでいました。

ひょっとしたら
「弱くあらねば」
「自分を偽って生きねば」
の行き着いた先が、
精神病だったのかもしれません。

* * *

わたしは別にこの記事で
女を弱い生き物として見る
男性陣をディスりたい
訳ではなく、

男性ももっと、
自分の弱さを認められたら
いいのに、
と思うのです。

今年10月までに亡くなった
11,541人の男性が、
何を理由に自殺を選んだのか
わたしには知りようもありませんが、

わたしが知る限りでは、
悩み苦しんでいる男性は
いつも
「男とは、かくあるべき」
という思考(妄想)に
縛られています。

「理想の俺(僕、私)」を
叶えるために必死になり、
「もうこれ以上
努力しても無駄なのか」
「もう何も変えられないのか」
と思った途端、
糸がプツリと切れたように
突然気力をなくしてしまう。

しかも「他人を頼る」が
できない人がものすごく多い。
まあ、男だからとか
女だからとか関係なく、
「他人を頼る」が
下手くそな人は
日本中にいっぱいいますが。
(かつてのわたしを含め)

個人的な統計としては、

【男性】
弱い自分を認められない
 ↓
誰にも頼れない
 ↓
自死を考える
(あるいは心を病む)

【女性】
他人の迷惑になりたくない
 ↓
誰にも頼れない
 ↓
自死を考える
(あるいは心を病む)

という流れの方が多いな、
と感じています。

(もちろん女性でも
「弱い自分を認められない」
人もいますし、
男性でも
「他人の迷惑になりたくない」
人もいます)

合計100人以下の統計なので
大したデータではありませんが、
男性9人、女性5人で論文を書く
人もいるのですから、
そのデータに比べたら
まだマシだと思います。

全ての男性がそうだとは
もちろん言いません。
しかし
「女の方が弱い」
「女を助けなきゃ」
「自分が何とかしないと
女は死んじゃう」
と思っている男性は、

そんなことより自分の心に
向き合ってくれよ、
と思います。

真に強い男性は
自分の弱さに向き合えた
男性だとわたしは考えています。
まあ、個人の見解というか
個人の趣味ですけども。
(それができる男性が好きなだけ)

女性は意外と、
「自分の心に向き合える強さ」を
持った人が多いのです。


だいたい、基本的には男性に
力も体格も負けている女性が、
精神面まで負けていたら
女性は生きていけないでしょう?

男性はもっと、
自分の弱さを認めて
あげてほしいな、と思うし、
女性はもっと、
自分の強さを信じてほしいな、
と思います。

そういえばわたしが
最近ハマっている
「ゴールデンカムイ」
という漫画にも
こんな名台詞があります。

「女は怖いぞ(CV.大塚明夫)」

………………。

ごきげんよう、さようなら。

* * *

まあみんなゴールデンカムイでも読んで
楽しい気持ちになりましょうよ。
わたしはすごく大好きです。大好き。

ゴールデンカムイにハマりたての冷静な記事はこちら

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