●Ｘジェンダーであろう自分が考える「男性性」と「女性性」について - ぱりことば。−島根県の漫画家カウンセラーのブログ−

私は自分が
「男性性／女性性」
という単語を使う時、

・男性に比較的よく
見られる傾向＝男性性

・女性に比較的よく
見られる傾向＝女性性

という考えで
語るようにしています。

自分の心と性的指向が
男性・女性とはっきり
確定できないからです。

＊　＊　＊

上記で言う
「男性」と「女性」は
おそらく自分の性自認に
疑問を持っていなかろう、
と思われる人を指します。

とはいえ私は
エスパーではないので、
もしかしたら一見
そんな風に見せておいて
性自認の違和感に
悩んでいる人も
いるかもしれませんが。

また、性自認は曖昧だが
「体は男性」
「体は女性」という
認識で考える場合もあります。
(肉体の何らかが思考に
影響することはあると
考えているので)

＊　＊　＊

一昔前と違い、
最近は男性・女性の概念が
かなり薄くなってきたように
感じます。

私の住む島根県のような、
田舎はまだまだ
「男らしさ」
「女らしさ」を
求める人も多いですが、

都会とか海外とか
インターネットの中は
「性別だけで括らないでほしい」
人が増えたなあ、
(あるいは、そう発表しやすい
環境に変わってきたなあ)
という印象です。

で、自分自身も性自認と
性的指向が曖昧なので
(今はたまたま
「体が男性」の人を
好きになって同棲している
だけだな、という感覚)、

「男性はこうだ」
「女性はこうだ」

という話が
好きではありません。

ただ、私はデータ集めとか
データ分析が好きなので、

「男性はこういう
傾向が高い」とか
「女性はこういう
傾向が高い」などの
データを頭にたくわえて
そこから考察するのは好きです。

そういったものを発表するときに
「男性によく見られる傾向」
「女性によく見られる傾向」
「男性性の高い人」
「女性性の高い人」
などの言い方をします。

男性性の高い“人”なので、
「男性性の高い男性」も
「男性性の高い女性」も
存在するし、逆も同じです。

「男性性が高い」というのは、
イコール「男らしい」という
意味とは違います。

かなり化石化してきましたが、
今まで語り継がれていた
「男らしさ」は、なんというか
国家(あるいは家族や一族？)
存続のために都合よく作られた
もののような気がして、
全然統計的じゃないからです。

「そうだと都合が良いので、
そうさせられてきた」ような。

私の言う「男性性」は
「男性によく見られる
(＝数の多さ)」
で判断しているので、
今まで言われてきた
「男らしさ」とは一致しません。

たとえば
「夢物語ばかり語らず、
現実的で厳格である」
ことが【男らしさ】
であったとするなら、
私が見る限りでは、
「ロマンチスト(夢想的)で
現実を見ない」男性の数が
はるかに多いです。

「現実的で厳格である」のは
むしろ女性に多いんですよね。

とはいえ私は海外の男性と
あまり交流を持った事がないので、
私の言う「男性性」
(男性によく見られる傾向)は
あくまで
「日本人的な男性性」
なのかもしれませんが。

＊　＊　＊

話がごちゃごちゃしてきましたが、
最近は「男性」「女性」という
単語を安易に出すと

「性別で決めつけるな！」
「男性はこう、女性はこう、
という考え方は捨てろ！」

と言われることも
あるかなと思ったので、
ここらでひとつ、
自分の考えを
ブログに書いておこうと
思った次第です。

私は自分がおそらく
Xジェンダーですが、
「大多数と違うジェンダー」
を理解できない人
(いわゆる「一般的な人」・
シスジェンダーの方達)の
意見や価値観も尊重したいな、
と思っています。

自分がトランスジェンダーだからって、
そうじゃない人たちに向かって
「世界ではもうこれが
常識なんですよ！」
「あなたたちの考えは
もう古いんですよ！」
って自分の価値観でぶん殴りに行く
トランスジェンダーの人が
あまり好きではないからです。

(ていうか、
好きじゃないんだな、と
つい先日気づきました)

だってそれ、
「男は家庭を持って一人前」
「女は結婚して子供産むもの」
って今までトランスジェンダーを
ぶん殴ってきた人たちと
やってる事が一緒だ、と思うから。

私は自分がされてきて
嫌だったことはしたくありません。

てなわけで、私はこれから
「統計」とか「数」で判断して
ものを喋りますよ、
という決意表明みたいな
記事でした。

いやまあ、今までもすでに
結構そうしてきたんですけどね。

ごきげんよう、さようなら。