「何でも描けないとプロになれない」という勘違い｜作品「百日紅の樹上にて」 - ぱりことば。−島根県の漫画家カウンセラーのブログ−

あなたは
「一人で何でもできないとダメだ」
という呪縛に苦しんでいませんか？

わたしはかつて、
「プロのイラストレーターとは
何でも上手に描ける人だ」と
思っていました。
「好きなものばかり
描いてはダメだ」
「苦手なものも
描けるようにならねば」と。

勘違いでした。

もっと自分の好きなものを
堂々と沢山描いていれば
よかったのに。

＊　＊　＊

先日の記事に引き続き、
企画展用の原画を
モリモリ描いております。
　↓

アーティストやクリエイターにとって大切なものは何か？｜作品「時計草と猫娘」

カンのいい人はお分かりの通り、
猫娘ばーっかり描いております。

いや、企画展会場の
「猫の額」さんから
“猫をメインにした作品”を
出品するように
言われているので
それもあるんですけど、
そんなものは言い訳です。
わたくしの趣味です。

そういえば何年か前にも
猫娘を描いていたよな、
と思って画像をあさってみたら、
ありました。2013年の絵。

猫娘じゃなくて猫又だった…。

さらに昔のもありました。
2006年。14年前！

昔の方がうまいのでは……。
足がでかいけど。

当時、デスクトップ壁紙として
配布していたやつですね。
今もタブレット壁紙とかに
できるんじゃないだろうか……
iPadとか持ってないので
しりませんが。

猫娘っていうか、
頭からケモ耳が生えてるのが
好きなのね。たぶん。

その昔わたしは、
「何でも描けないとプロになれない」
と思っていました。

それはつまり
「好きなものばかり
描いていたってダメだ」
と自分に制限を課していた
ことになります。

でもわたし、自分が
イラストレーターになって
気づきました。
苦手なものを無理に描くより、
好きなものをめちゃめちゃ
描いている方がプロになれます。

プロになれる、というよりは、
好きなものに特化した方が
唯一無二の作家になれるようです。
「なんでもそれなりに描ける人」より
個性が出ますからね。

ということでわたしは最近、
「自分が好きなもの」ばっかり
描くようにしています。
特にこういう原画作品では。

わたしはビル群とかを描くのが
ぜんぜん好きではなくて、
(仕事で描けって言われたら
がんばって描くけども)
花とか自然のものを
描くのが好きなんですね。

今回のテーマが
「花太陽猫」
ということもありますが、
ここ最近はずっと
自然とか植物とかを
たくさん描くタイプの
作家になりたいなあ、
と思っております。
(原画イラストでは。
漫画はまた別)

もしこれを読んでいるあなたが
「何でも描けなくてはダメだ」
という呪縛に苦しんでいるなら、
もっと自由になってください。

好きなものを好きなだけ
沢山描いてもいいんです。

あなたが絵描きじゃなくても、
もしも
「何でもできなくてはダメだ」
という呪縛に苦しんでいるなら、
もっと好きなことや
得意なことを
やってみてください。

自分にできないことが
得意な人もいるんです。
自分ができないことは
得意な人に任せればいい。

自分が簡単にできることが、
どうしてもできない人も
いるんです。
あなたはその人の代わりに
それをやってあげればいい。

「一人で何でもできる」
必要なんてないですよ。

ごきげんよう、さようなら。

今回の絵を出品する企画展

2020年7月17日（金）～7月29日（水）
企画展「花太陽猫〜flower/Sun/Cat〜」

会場／猫雑貨＆猫ギャラリー「猫の額」
〒166-0002 　杉並区高円寺北3-5-17

営業時間／12:00～20:00　木曜定休（祝日は営業）

猫の額公式サイト／
http://www6.speednet.ne.jp/~nekojarasi/