人は「自分がやっていること」を無意識で他人にも要求する

明言しませんが、
とある職業の方が苦手です。
(全員が全員じゃないと思うけど)

なぜかわからなかったので
研究しようと思い、
その職業の教科書的な本を
読んだんですよ。
理由がわかりました。

「その職業をしていると、
察してちゃん(くん)に
なってしまう」
からです。

人は「自分がやっていること」を
無意識で他人にも要求する
生き物だからですね。

* * *

本にはこう書かれていました。

「この職業は、
相手(顧客)が望んでいるものを
相手が気付いたり求める前に
提示するものである」

要するに「察して動く」
能力に長けている訳です。
すごーい(棒読み)。

問題なのは、
自分が常日頃
「察して動く」を
意識しているせいで、

無意識に周囲の他人にも
「察して動く」を
要求してしまう所なんだな、
と思いました。

要するに「察してちゃん」
ということです。

私は察してちゃんが苦手です。

* * *

というよりも、
昔やっていた
「相手はこう思っているだろう」
と予測して動くことを
やめたのです。

だから「察して」の人とは
猛烈に相性が悪いんですね。

「察して動く」を
やっていた当時は、
自分のことを
「気が利く人」
だと思っていました。

でもある日、その
「気が利く」状態が
自分の首を
絞めていることに
気付いたんです。

「こう思っているだろう」
「こうすれば喜ぶだろう」
と予測して動き、

その通りの結果にならないと
猛烈に腹がたつのです。


でも今思えば、
相手を自分の思い通りに
動かしたり、
自分の思う通りに
反応させようなんて
無理なんですよね。

「私が嬉しいこと」を
相手が同じように
嬉しいとは限らないし。

「私が嫌いなこと」も
相手は好きだったりします。

「こう思ってるだろう」
という予測のぜんぜん
斜め上のことを、
相手が考えている場合なんて
山ほどあります。

だから私は、
「相手の考えや感情を
勝手に自分で決めつける」

のをやめました。

毎回毎回100%で
正解を叩き出せる
わけじゃないからです。

* * *

だから私は、
察してちゃんも
察してくんも苦手です。

ちゃんと言葉を交わして、
確認して、
あなたが本当に
思っていることを知りたいから。

察してちゃんや察してくんは
言葉で言ってくれないんですよ。

ほぼノーヒントで
「このくらいわかってよ!!」
「正しい対応しろよ!!」
とキレるのです。
いや無理やで。

しかも本人は
「ちゃんと説明した!!!!」
と思い込んでいるし。
いや説明しとらんで。

* * *

でもね、今なら思います。

察してちゃんや
察してくんは、
日頃の生活で
ものすごく必死で
ものすごく頑張って
「他人の顔色を伺っている」

んだな、って。

「自分が必死に
やっていること」
「自分が努力して
できていること」
だから、
他人にも要求するのです。

それは相当苦しくて、
窮屈な生活でしょう。
本当によく頑張ってるな、
と思います。

あの人がいつか、
気づけばいいな。

自分が必死で
相手の要求を
ノーヒントで叶えようと
努力しているから、

自分の要求も
ノーヒントで
叶えさせようとしていること。

自分ができていることを、
相手にも要求していることを。

そこにハッと気づけたら、
人生がもっと楽に
なるんでしょうけどね。

ごきげんよう、さようなら。

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