20代のとき、
「幸せになりたい」が
口癖だった記憶があります。
今年37歳になるわたしが
あの頃のわたしに
言ってあげたいのは
「幸せになりたいなら、
『こんなことで自分を
ほめちゃダメだ』を
やめたらいいよ」
です。
* * *
昔のわたしは、
わたしのやっていることを
何ひとつ褒められなかったし、
認めてあげられませんでした。
イラストが描けても
漫画が描けても
小説が描けても
入学式で生徒代表をしても
劇の脚本が描けても
お芝居で一人二役をしても
自分の絵が売れても
ゲームの仕事をしても
一人で東京に行っても
一人でイギリスに行っても
友達の死を乗り越えても
見知らぬ土地で生活しても
料理が作れても
わたしのすることで
誰かが喜んでも
わたしのすることに
誰かがお金を払っても
誰かがわたしに
「すごいね」と言ってくれても
何も、何も、
何もほめて
あげられませんでした。
「そんなことできる
なんて、すごいね」
じゃなくて
「そのくらいできる人、
世の中にたくさんいるよ。
そんなの大したことないよ」
「この程度ですごいなんて
思っちゃダメ」
って言葉を、
ひたすら自分に
投げかけていました。
今なら、あの頃の自分に
断言できます。
「だから、
幸せになれないんだよ」
と。
そんなことを言ったら、
多分あの頃の自分は
怒ってしまうのかもしれないけど。
* * *
もしも今、
あの頃のわたしのように
「幸せになりたい」
「普通になりたい」
「穏やかに暮らしたい」
と思っている人が
このブログを読んでいるなら、
どうか、日々自分が
やっていることを
「すごいよ」
「よく頑張ってる」
と思ったり
認めたりしてあげてください。
自分で自分を認められない人は
心にぽっかり穴が空いてしまう。
そんで、その空いた穴を
「自分以外の誰か」に
必死で埋めてもらおうとして、
他人を傷つけてしまうんです。
よくわかる。
わたしもそうだったから。
「その穴は、
自分以外の誰にも
埋められないんだよ」
なんて言っても、
あの頃のわたしは、
多分聞く耳を持たないんだろうなあ。
画面の前にいるあなたも
そうかもしれませんね。
それでもわたしは、
無駄だとわかっていても
ずっとこのことをひたすら
伝えていきたいです。
死ぬまで。
* * *
もしも、このブログを
読んでいるあなたが
「心に穴が空いている人」
ではなくて
「心の穴が空いた人が、
そばにいる人」
であるならば、
どうか、その穴を
広げるような言葉は
言わないであげてください。
「調子にのるな」とか
「そのくらい
誰にでもできる」とか。
なんでそんな言葉を
平気で人に吐けるんでしょうか。
その方が
「その人(子)のため」
だから?
違う。
そういう言葉を吐く人もまた、
誰にも心の穴を
埋めてもらえなかった人だから。
自分は傷ついて生きてきたのに、
その程度じゃ褒めてもらえなかったのに、
その程度で褒められている
人間がいると
イラつくのです。
「自分は褒めてもらえなかったのに」
ってね。
でもきっと、この言葉は
「調子にのるな」とか
「そのくらい誰にでもできる」
とかいう言葉を吐く人には
届かないんだろうなあ。
だから、
言われて傷ついている
あなたに届けますね。
あなたに
「調子にのるな」
「そのくらい誰にでもできる」
「そんなの全然すごくない」
って言う人は、
その程度の人ですよ、って。
その人も心に穴が
空いている人にすぎません。
同じ穴のムジナ。
恐るるに足らず。
* * *
わたしもあなたに
「すごいじゃないですか!」
「素晴らしいですね!」
って言えるけど、
その言葉は、
あなたがあなた自身に
「すごい!」
「よく頑張った!」
って言えないと、受け取れません。
絶対に。
あなたは毎日、何をしていますか?
「この程度のこと、全然すごくない」
って思っていませんか?
もしあなたの口癖が
かつてのわたしと同じように
「幸せになりたい」
だとしたら、
どうか、自分が日々やっていることを
認めてあげてください。
ちなみにわたしは今日、
夕飯にひたすら天ぷらを揚げました。
専門店の天ぷらみたいに
きれいな天ぷらじゃないけど、
すごくおいしかった。
わたしはそんなわたしを
「すごい」と思います。
時々さぼるけど、
ほぼ毎日、ちゃんと
夕飯作っててすごいよねえ、
えらいよねえって。
ごきげんよう、さようなら。
* * *
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