本当にやりたいことはいつも一番最後に取り掛かっちまうんだぜ | ぱりことば。−島根県の漫画家カウンセラーのブログ−

一度クリエイターを
諦めかけた人間あるあるかも
しれませんが、

本当にやりたいことは
いつも一番最後に
取り掛かってしまうんです。

どうしてかって？
一番やりたいことだから
「失敗するのが怖い」んですよ。

＊　＊　＊

昨日からやっと
漫画を描くのを再開しました。

といっても、実はこの漫画、
2019年の2月にまず描き始めて、

なんやかんやあって
一旦描くのをやめ、

2019年の10月〜11月に
再び描き始め、

またしばらく描くのをやめて、
昨日また描き始めたんです。

なんなら最初に
「描こう」と思ったのは
2017年の9月ですし、

このキャラクターを思いついたのは
確か2013年〜15年のどこかなので、
少なくとも5年以上は
完成できないままでいる訳で…。
(ヒィ…………)

＊　＊　＊

今日までいろいろ
やってきたことが
「どうでもいいこと」
というわけでは
勿論ないのですが、

それでも、
「失敗するのが怖い」ことは
なかったと思います。

「創作キャラクターで
漫画を描くこと」は
幼い頃からずっと
やりたかったこと。

捨てようと思って
捨てられなかったこと。

だから「何らかの結果」が
出るのが怖いのでしょう。

「もうイラストレーターとして
プロで仕事をしているのに、
自分の絵で
お金がもらえているのに、
どうして漫画を描くのが
怖いんですか？」

そう思う人も
いるかもしれません。

うまく説明できないけど、
それとこれとはなあああ、
ちがうんだよなああああ。

けど、
「それとこれとは違う」と
思い込んでいるのは
わたしだけなのかも。

だからわたしは今描くんです。
漫画を。

＊　＊　＊

わたしが
「漫画を描くのが好きなんだな」
と思い出したのは、
2016年6月に
エッセイ漫画を描いた時でした。

　↑
これね。

創作漫画を描く夢は
叶えられなかったけど、
エッセイ漫画を描くことは
できるかもしれない、と思い
4コマを250本描きました。

色々あって今はネット上に
(1話以外)載せていませんが、
「あのまま続きを描いて欲しかった」
「最終話まで全部1冊にした
本を出して欲しい」
とありがたいお言葉をいただいた、
思い出深い漫画です。

だけどもし
このエッセイ漫画で
ひと山当てていたら、
わたしは一生、創作漫画を
描かなかったんだろうなあ。

今描いている子も、
この世に生まれないまま
消えていたんでしょう。
たぶん。

そう考えると
あのエッセイ漫画は、
なんともならんで
良かったのかもしれないな、
と思います。

＊　＊　＊

「やりたいことができない」と
嘆くひとを見ていると、
「永遠に生きられるつもりなのかな」
といつも思います。
人生なんてあっという間に
終わっちまうのに、
一体いつ始める気なんだろう、と。

でもそれは自分にも言えることで、
わたしはもう少なくとも5年は
「一番やりたいこと」から
逃げてきたわけで。

「永遠に生きられるつもりなの？」
と自分自身に思います。

言い訳ならクソほど出てきます。
「だって実家を出たかったから」
「だってお金が必要だったから」
「漫画なんて描いていても
お金は稼げなかったから」

しかしわたしの中の「わたし」は
いつも真摯で辛辣です。

「で、いつ始めるの？」
「ずっと生きていられるつもりなの？」
「いつまで言い訳するの？」

そして今やーっと、
他の「やりたいこと」がすべて
一段落ついた今やーっと、
「一番やりたかったこと」を
取り掛かっております。

まだ36歳だしなあ、
まだ間に合うんじゃねえかなあ。
描きたい漫画、もう1本あるのよ。
しかも最近、またもう1本思いついたのよ。

このペースで、
死ぬまでに描きたい話ぜんぶ
描ききれるんだろうか？

とりあえず今描いている漫画を
完成させたいと思います。
4コマ漫画250本描けたわたしだぜ、
きっと大丈夫さ。

ごきげんよう、さようなら。