カウンセラーの話が聞けなかったのは、逆転ホームランを打ちたかったからだった

ホームランを打ちたい、病んでいる女子中学生

わたしは心の病絶頂期だった時に、
「病院もカウンセリングも意味がない」
と思っていた人間です。

しかし今日突然、
天啓にうたれたように

「あー! わたしが病院や
カウンセリングに救われなかったのは、
“一発逆転ホームランを打つことしか
考えていなかった”からだ!」

と気づきました。

今日はそんなお話です。

※この記事を書いている人は
境界性パーソナリティ障害だった人です。
現在は寛解(克服)しております。

わたしが欲しかったのは「自分と同じ立場の人からの共感」だった

本当に今日突然、自分が10〜20代だった頃の、
心の病絶頂期でカウンセリングを受けていた
様子を思い出したんですけど、

当時のわたしはただひたすら

「自分はこんなに不幸な人生を送ってきた」
「わたしはこんなにも苦労してきたんだ」
「わたしはこんなに頑張っているのに
うまくいかないんだ」

という話を“わかって欲しかった”だけでした。

いや、正確に言うと
「自分とまったく同じ立場になって
わかって欲しかった」のです。

カウンセラーは「共感」が大事
と言いますので、
当時わたしの話を聞いてくれた
カウンセラー達も、
もちろん共感しようとしたでしょう。

しかしわたしは「同情されている」
ようにしか感じなかったのだと思います。

なぜか?

「だってお前らは人生成功してるじゃん」
と思っていたから。

大学のカウンセラーに対しては、
「お前は大学に入れるくらい家が裕福なんだろう」
と思っていたし、
病院のカウンセラーに対しては
「お前は病院で勤められるくらい
人生を成功している。
人生が失敗している
わたしの気持ちなどわかるものか」
と思っていました。

人生を成功している人から
「それは苦しいですね」
「つらかったでしょう」
と言われても、
当時のわたしの目には
「ただ同情されているだけ」
としか映らなかったのでした。

わたしは
「わたしの気持ちをわかってほしい」
と思いつつも、
「お前らには絶対に
わたしの気持ちはわからん」
と思いながら、
カウンセリングを受けていたのです。

いま冷静に考えればわかるけど、
そんなもん効果ないに決まってますわな。

ここ最近、同じ病や障害に苦しむ
人たち同士で結成された「自助会」や、
同じ病を持つ(または持っていた)人が
無料で話を聞くサービスなどが増えています。

それはこの
「同じ立場の人からの共感」
得られるからだなあ、と思いました。

(わたしのカウンセリングも
構図的にはそれに近いのですが)

精神病になったことのない
精神科医やカウンセラーの「共感」を、
患者さん・相談者さんは
「共感」だと思えないからです。

さらにわたしが欲しかったのは「一発逆転ホームランを打てる方法」だった

10〜20代の時点で
「人生をスタートから失敗している」
と思っていたわたしは、
とにかく早く挽回できる方法が
知りたかったのでした。

「人生の一発逆転ホームラン」
打つための方法が。

そしてそういうものを、
病院の先生やカウンセラー達に
求めていた気がします。

こちらは
「一発逆転ホームランが
打てるヒントが欲しい。
絶対にそういうやり方があるはずだ」
と思っているのに、
病院の先生が処方する薬は
自分が望む効果を得られないし、
カウンセラーはただ同情してきたり、
的外れなアドバイスをくれるだけ
(だと感じていた)。

当時のわたしは、病院の薬に
「これさえ飲めば
落ち込みが急に回復して、
バリバリ仕事ができるようになる!」
ってのを期待してたんですよね。

いま冷静に、当時のわたしに言いたい。
そんな効果が出る薬は、覚醒剤やで。

で、当時のカウンセラーが
何を言っていたのかは
さっぱり覚えてないんですけど、
彼ら彼女らは
「こつこつヒットが打てる方法」や
「こつこつ力を積み重ねて、いつか
ホームランが打てるかもしれない方法」
提示してくれていたんじゃ
ないかと思うんですよ。

でもこちとら
「必ず100%ホームランが打てる方法」
を知りたいので、
「そんな方法求めてねえんだよ!」
「的外れなこと言いやがって
この能無しが!」
と一蹴していました。
あー……………。

なんなら、
「お前が努力しないのが悪い」
と言われている!!
と思い込んでましたしね…。
あー…………………………。

ほんと、いま冷静になったら思います。

イチローですらホームラン打つために
毎日こつこつ自分の力を
積み重ねていたのに、
「こつこつ力を溜めていく方法」を
受け入れられない&聞けない&
実践できないわたしが、
ホームラン打てるわけないよね、と。

ここ数ヶ月、ほぼ毎日
こつこつ絵の練習をするように
なったんですけど、
たったそれだけのことなのに
「前よりめっちゃ
上手くなってるじゃん」
と思いますもん。

そのほかにも、
「積み重ねてきたから力がついたんだな」
と思うこと、いっぱいあります。

わたしがかかっていた、
境界性パーソナリティ障害の
克服もそうです。
たくさんの知識や
いろんな人の協力を
こつこつこつこつ積み重ねて、
わたしは「自分の障害の傾向」と
戦えるようになりました。

「病気が一気に治る
一発逆転ホームランの
方法を教えろ!」
と当時は思っていたけど、
一発逆転ホームランで
快復するような

病気じゃなかったです。

わたしは今
「まだまだ、ホームランが打てるか
どうかわからんなあ」
と思っているけど、
人からは
「もう打ってるじゃん」
と思われていることもあるし、
自分自身、
「死ぬまでに1回くらい
得点王にはなれるんじゃね?」
という自信がついています。

はっきり言って、当時の
「飛び級で逆転ホームランを
打とうしていた自分」

本当に恥ずかしいです。
ザ・黒歴史。

まあでも、「恥ずかしい」って思える
自分に成長したということで、
よしとしましょう…()血の涙

かといって「自分だけが悪い」わけじゃないよ

こんな記事を読むと、
かつてのわたしと同じような
「病院やカウンセリングに
救われなかった人々」が
自分で自分を
責めてしまうかもしれません。

大丈夫、あなただけが悪い
わけじゃないですよ。

今担当している相談者さんから
嫌だった精神科医や
カウンセラーの話を
聞くこともありますが、

「自殺すれば」って言う精神科医、
怒鳴ってくる精神科医、
相手の悩みを思い切り馬鹿にする
フリーのカウンセラーなど、
いろんなお話を聞きます。

「そんな人いるの? やべえな…」
と思いますが、
そんなわたし自身もどこかで
「あいつはヤバい奴だ」
と言われたり思われたり
しているんでしょう。
100%好かれる人間など存在しないのです。

わたしは最近本当によく思うのですが、
「ほとんどのトラブルが起きるとき、
五分五分で相手も自分も問題がある」
んですよね。

心の病絶頂期のわたしには
上記のような問題がありましたが、
たぶん当時の精神科医やカウンセラーにも
何か問題があったんじゃないかな、
と思います。

同じように、わたしが相談者さんの
お役に立てなかったときは、
相談者さん自身の問題と
わたし自身の問題が
ぶつかったんだろうなあ、と思います。

毎日、いかにそれが起きないように
勉強したり自分を見つめ直したり
対策を考えたりしています。

しかしやっぱりそれも
「一発逆転ホームランは打てない」ので、
こつこつ積み重ねるしかないんですよね。

当時、わたしの診療やカウンセリングを
担当してくださった方々にも、
「見事な失敗例」として
役立てていただけていたらいいなあ、
と思います。

自分がカウンセラーになってみて思うこと

わたしは、自分が
「病院やカウンセリングで
病気を治すことができなかった人」
なので、
自分と同じ境遇の方々の
手助けができればいいな、と
ずっと思っていました。

むしろ、自分なら
できるんじゃないか、と。

でも今回、ブワーッと
過去のことを思い出して、
「できる時もあるかもしれんけど、
100%それを叶えるのは無理」

と考え直しました。

「自分が親になれば、
親の気持ちがわかるわよ」
みたいな言葉がずっと
大嫌いだったんですけど(笑)、
今は少し、その言葉の意味が
わかるような気もします。

カウンセラーになったからこそ、
当時わたしを担当した
カウンセラーさん達の
苦労を実感することが
できたのかもしれません。

カウンセラーは相談者さんが
その気にならないと
マジで無力な存在
なんだなあ、
と思い知りました。

自分が病を克服したから、
本をたくさん読んだから、
勉強したから、
色んな経験をしたから、
色んな人の話を聞いたから、
そんなことで「万能の力」を
得ることはできません。

「大学に行って臨床心理士になれば
万能の力が得られるのでは…」
と思い、島根大学の受験について
調べたりもしたんですけど、

「臨床心理士だから期待したのに、
何の役にも立たなかった」
と不満を言っている人たちを
ネット上やSNSで超見かけるので、
「そういうことじゃないのか」
と思いました。

いただくご感想の中で
「巴さんのお陰で元気になりました」
「巴さんが導いてくださったお陰です」
と言われることはありますが、
毎回いつも
「あなたがその気に
なってくれたからですよ!!
めっちゃありがとうございます!!!」
と思います。
(あ、相談者さんご本人にも
もちろん伝えています)

カウンセラーになるための
勉強をしている時に学んだことですが、
問題解決意欲の低い相談者さんに
カウンセラーがまずできることは、
「その人の問題解決意欲を回復すること」
なのだそうです。

そのためにカウンセラーは
「自分には問題を解決できる力がある、
と相談者さんに自信を持って

もらえるような努力」
をするんですね。

その方法のひとつが
冒頭で言った「共感」なのです。

わたしも神や仏じゃないので、
すぐ共感できるわけではありません。

自分に置き換えたり
自分の過去を思い出しながら
「共感できるポイント」を
必死で探します。

ただ、その「共感」を
かつてのわたしのように
「ただの同情だ」と受け取られたり、
「お前には絶対にわからない」
と思われたりすると、
もうこっちには為すすべがないんですね。

だから結局、
カウンセラーは無力だなあ、と思います。

問題を解決したいと
覚悟を決めた方には
松葉杖の役割ができるけど、
そうでない方にとっては
ただの棒切れですから。

たくさん経験を積んだら、
相談者さんがどんな態度でも
問題解決意欲を回復できる
対応ができるようになるのかなあ、
と考えたこともあるんですけど、

10〜20代の頃にわたしがかかった
精神科医やカウンセラーだって、
すでに膨大な数の
患者さんを診ていただろうし、
今のわたしよりたくさんの経験を
積んでいただろうと思うんです。

でも当時のわたしは、
彼ら・彼女らの話は
さっぱり聞けませんでした。

だからやっぱり
無力なんじゃないかなあ、
とも思います。

* * *

そもそも心の病絶頂期のわたしは
「自分で自分の問題を解決する」
ことなんか一切考えていませんでした。
問題解決意欲を回復するとかどうとか
以前の問題です。

全部お母さんのせいなので、
お母さんが反省して変わるべきだと
思い込んでいたし、
わたしから逃げた男が悪いので
あいつらが罰を受けろと思っていたし、
病院やカウンセラーが
わたしを助けるべきだ、
お前らが問題を解決しろ
と思っていました。

でも無意識だったので、
それに気づけませんでした。
「お前らがなんとかしろ」
「お前らが何とかしないから
わたしは不幸なんだ」
と思っている自分に、
どうしても気づくことが
できませんでした。

っていうかむしろ、
何で気づけたのか不思議です。
そこに気づけたおかげで
今わたしはこうしているんだろうけど。

それをはっきり文章化できたら、
もしかしたら今より少しだけ
手助けできる人数が
増えるかもしれませんね。
まあ、わからんけど。

むしろこの記事も、
「誰かのきっかけのひとつ」
になれたらいいなあ、
と思っております。

ごきげんよう、さようなら。

* * *

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