英訳をする事で、訳の分からない自分の作品のことが解ったりする

細々と描き進めている1枚絵

数年前から英語を勉強し始めて、
ちょっとサボって、ここ数ヶ月で
また真面目に勉強するように
なったんですけども。

「英訳をする事で、
訳の分からない
自分の作品が少し解った」
という体験をしたので、
シェアします。

* * *

女子高で演劇部だった頃、
「不思議の国のアリス」を
モチーフに別解釈の
脚本を書いたくらい
アリスが好きなので、

「大好きなアリスの世界観と、
大好きな自分の創作漫画を
掛け合わせたら面白いかも」

と思って、そんな絵を
仕事の合間に細々と
描いておりました。
(上に貼った絵ですが、
まだ完成しておりません)

※自作キャラは拙作
「パパは暗殺者(アサシン)!」
のキャラクターです※

で、何となく絵の中に
「パパは暗殺者!」の
英訳タイトルを
描こうと思ったんですよ。
(その方がオシャンティだと思って)

最初は
「My dad is an assassin!」
かな、と思ったんですけど、
なんか全然しっくりこなくて、

「ああ、
Her daddy is an assassin!
の方がいいな」
と思ってそう書いたんです。

「私達のパパは暗殺者です」
じゃなくて、
「彼女達のパパは暗殺者です」
ってことですね。

(「Dad」か「Daddy」か悩んだけど
タイトルとか歌詞に使われる表現は
Her daddyのようなのでそれにしました)

で、そこでやっと、
「これ読者目線のタイトルなのか」
と気づいたのです。

* * *

この作品を読んだことのある方は
ご存知かと思いますが、
娘達はパパの裏稼業のことを
知りません。

そうすると「パパは暗殺者!」
っていうタイトルはおかしいな、
とずっと思っていたんですよね。

じゃあ「パパは暗殺者!?」
という風に、
クエスチョンマークを入れて
「何なの!? そうなの!?
よくわかんない!」
みたいな雰囲気にした方が
いいかなとかも考えたんですけど、
全然しっくり来ないのです。

で、今回英訳したら
「Her daddy is an assassin!
(彼女達のパパは暗殺者です)」
がしっくり来たんで、
ああそういうことだったのかと。

このタイトルは
読者目線のタイトルで、
この漫画の主役(?)は
「読んでいる人」なんだな、
と思いました。

これは読んでいる人のための
漫画なんだな、と。

* * *

みたいなことを考えていたら、
今日たまたま、本当にたまたま
私の敬愛するCoccoさんの
インタビュー記事を見つけまして。
 ↓
「逆に聞きたい。つながりって何?」 Cocco、想像力が入る余地のない世界への警鐘 | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]

この記事の「後編」の2P目に、
こんな話があったのです。

-ところで歌詞に英訳をつけるのはなぜですか?

自分でも歌詞の意味がわからないから、それを知りたいという思いが、多分あると思う。日本語は主語がなくても成立しちゃうけど、英語になったときに初めて、その主語が「あなた」なのか「私」なのかがはっきりして、ああこれは「私」のことを歌っていたんだとか、その逆だったんだと気づいたりする。

「歌では人を救えない」勘違い、惨敗、挫折……それでもCoccoの歌は終わらない | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]

あーーーーーーーこれだ、
この感覚だ、と思って
めちゃくちゃ震えました。

日本語って主語がなくても
けっこう伝わっちゃう
便利な言語なんですけど、
あまりにも便利すぎて
「けっきょく何のことを
言っているのか」
「誰が主役の話なのか」が
わからなくなることが
あると思うんですよ(私だけ?)。

で、自分はすぐ「私は」って
つけちゃうんですけど、
とある編集さんに
「巴さんは『私』という
表記が多めなので減らして欲しい」
と言われて、
あー普通はそんなに主語を
つけないんだなと思って。

みんなそんなに主語を
気にしないんだなーと。

「パパは暗殺者!」ってタイトルは
その指摘がある前につけたので
主語のあるなしは関係ないんですけど、
なんかずっと
「けっきょく誰目線なんだろう、
誰が主役なんだろう」
という気持ちがあったんです。

「パパ」って言ってるから、
娘達が主役なのかな、とか。
でも娘達は
「パパは暗殺者」ってことを
知らないよな、とか。
かと言って、たとえば
漫画を見せた
また別の編集さんとかに
「パパが主役なんですよね?」
って聞かれるとしっくり来なくて。

何なんだこの漫画は、
意味がわからん、と
思っていたのです(実は)。

でも英訳タイトルつけたら
「Her daddy is an assassin!」
だよな、と気づいた時に
初めて自分の作品のことが
ちょっと解った気がして、
すごく嬉しくなりました。

これはパパが主役でも
娘達が主役でも
描いている私が主役でもなくて、
読んでいる人が
主役の漫画なんだなあ、
ああずっとそうだったんだーー
あーやっとしっくりきたーーーって。

この記事を読んでいる方々が
「ちょっと何言ってるか分からない」
となっている気もしますが、
要するに私が言いたいのは

・Coccoも自分の作品のことを
自分でよく分かっていない
感覚があるんだ、よかったー、
安心したーーー

・英語をまた勉強し始めて
よかったーーーーーー

という気持ちです。笑

自分の作品を自分でわからないって
やっぱりちょっと心もとないので、
今後はCoccoさんを見習って
「英訳」という手を使い、
自分の作品や自分の心を
客観的に解釈してみよう、
と思いました。

それだけです。
いやー、母国語以外の
言語を学ぶって、
ほんっとうに面白いですねえ。

ごきげんよう、さようなら。

* * *

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自分の作品のことはわからないけれど、
人の創作のことは客観的に見られます。笑

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