絵描き関係に限らず何でも
「周囲の他人と
比べてはいけない、
比べるなら過去の自分」
と常々説いています。
そう言うならまず自分が
お手本を見せないとね、
と思ったので、今日は
過去と今の自分(の絵)を
比べる回です。
* * *
先日こちらの記事でチラッと
載せた絵が完成しました。
↓
すごいでかい絵なので、
(これでも元サイズの半分くらい)
クリック/タップで拡大して
ご覧ください。
で、実はここに至るまでも
紆余曲折あるので、
まずはその話からします。
最初はこういう絵だったんですよ。
↓
いや、これはこれでいいんだけど、
何かつまんねーなー、
いつも通りだなー、と思いまして。
最近、
「創作活動を切磋琢磨する会」
略して「琢磨会」を
まなむさんと結成したので、
構図について相談しました。
(※会の名前は二人で相談して
あえてダサくしています)
「まなむさんだったら、
この状態をどう変えますか?」って。
そしたら3案も考えてくれた上に
さいとうなおきさんのこの動画も
教えてくれて(ありがたや……)、
↓
いつもと代わり映えしない絵が
急にオシャンティになったのです。
(※オシャンティ……
「オシャレ」の更に上級、
的な意味の造語。たぶん。
単に「オシャン」などと
言う場合もある)
今回の研究結果で
得たものはこちら↓
オシャンな絵の描き方・研究結果まとめ
1.余白を沢山取れ
2.頭のてっぺんから爪先まで描け
3.あんまりゴタゴタ塗るな
(シンプルに行け)
4.ラインを意識しろ
(この絵の場合は縦のラインで描いてる)
5.彩度の低い色で塗れ
6.英文を入れろ
1〜3まではまなむさんとの
会話で気づいたこと。
(こんな命令口調で言われた訳ではない)
特に「余白を取る」が
一番衝撃でした。
実は私、幼い頃からの癖で
「空白恐怖症」みたいな絵しか
描けなかったんですよ。
とにかく余白があったら
全部埋めたくなるの。
あるいは、最初から余白の
ない絵を描くの。
でも今回余白をたっぷりとって
「こりゃあいい!」と思ったので、
今後はガンガン余白を使って
いきたいと思います。
4はさいとうなおきさんの
動画で学んだこと。
横のラインが強い絵は
「静かで安定した印象」
縦のラインが強い絵は
「安定しているが
エネルギッシュな印象」
になるそうです。
(知らんかった)
で、この絵途中まで
こういう感じだったんですよ。
言葉でうまく説明できないのですが、
右の二人(パパと未有)は
「縦の浮遊するライン」があるのに、
左の子(真由)だけ
「横のどっしりしたライン」に
なっているのです。
すごくアンバランスなので、
左の子(真由)も
「縦の浮遊するライン」を
強調するポーズへ変更しました。
あと、余白を増やして
「レースのような飾り」を
両端に追加したのは、
やはり「縦のライン」を
強調するためです。
5と6の項目は
「そういえば」と自分で
気づいた事です。
オシャレな絵って大体
彩度低めの絵で
塗られてるんですよねー。
といったところで、
4年前の絵を見てみましょう。
↓
正直ここに掲載するのも
恥ずかしいんですけど、
これはこれで2017年時の
私の精一杯だったので、
頑張りは認めてあげたいと
思います……!!!!
そもそも当時は
オシャンな絵を目指して
いた訳じゃないのですが、
それでも今回学んだことを
頭に入れながら見ると
「何がまずかったのか」が
わかりますね。
まず背景の横ボーダー。
おそらく私本人は
「何となく元気な絵」を
描きたかったんだと思いますが、
先ほどもお話したように
「横のライン
=静かで安定した印象」
になってしまうのです。
そして人物の塗り
(あるいは背景処理)。
多分当時は厚塗りに
憧れていたんだと思いますが、
厚塗りにするのなら
厚塗りに馴染む背景処理に
した方がいいし、
逆に背景をこうしたいなら、
人物はアニメ塗りにした方が
いい気がします。
とにかく
「全体のバランスが大事」
なんですね。
2017年の頃は
その意識がありませんでした。
ちなみに2017年の反省を活かして
今年1月に描いた絵がこれです。
↓
背景をベタ塗りにするので
人物をアニメ塗りにしたんですな。
オシャンな絵ではないけど
これはこれでいいと思います。
ラインも放射状というか
「中心に向かっている」ので、
なんとなく元気で明るい
印象を与えますね。
(当時は何も考えてなかったけど)
でも今見るとパパ、
肩幅でかくね……?
(着物だからかな……)
ここまでみた上で、
記事の一番上に戻って
「今の絵」を見てみると
面白いと思いますよ。
(少なくとも私は
実に面白かった)
てな訳で
「過去と今の自分(の絵)を
比較してみよう」
でしたー。
* * *
何で周囲の他人の絵と
自分の絵を比較したら
いけないかというと、
簡単に言って
「やる気が減退するから」
です。
競争心が強い方とかは
「いやむしろ、
他人と比べた方が
やる気が出る!」
という場合も
あるかと思うので、
そういう人はそうしてください、
って感じなんですが。
でもいつも競争しながら
絵を描くのって、
常に血を吹き出しながら
全力疾走してるようなもんで、
いずれ失速したり
貧血になって動けなくなるんじゃ
ないかと思うんですけどねー。
まあ、個人の見解です。
あと、多くの場合
「他人の絵と自分の絵を
比較してヘコむ人」は
めっっっっっっちゃめちゃ
上手い人と比較するんですよ。
自分と同じくらいの
画力の人じゃなくて。
大学の映画サークルの人が
いきなりジョージ・ルーカスと
自分を比較するようなもんです。
スピルバーグでもタランティーノでも
リュックベッソンでもいいよ。
ゾンビ映画ならロメロとか。
「下を見るな、上を目指せ」
って確かに言うけど、
いきなり上過ぎるよ!
ってことなんです。
で、最終的に
「自分はあの人ほどの
才能がないから……」とか
「時間がないから……」とか
「他に上手い人はいっぱい
いるんだし、別に自分が
描かなくたって……」
とか言っちゃう。
人の人生なので、
それを選ぶことを非難は
しませんけどもね。
自分の人生は自分で選ぶべきです。
しかし、
「好きで描いてたんじゃねーの?」
「誰かに評価されるためだけに
描いてたの?」
「あなたの気持ちはどこに行ったの?」
とは思います。
だから
「他人と比べるは失速の始まり」
だと考えていて、
過去の自分と比べることを
オススメしているんです。
過去の自分の方が
輝いている場合も
時々ありますが、
基本的には
「今の自分が常に最高純度」です。
私にも
「過去の自分の方が上手かった」
時期がありますが、
絵を描くときの精神性で言えば
今の方が圧倒的優位ですからね。
過去の自分と比べると、
「こんな所が成長してる」
「これを学んでここが変化した」
というのがありありと分かるので、
楽しいしやる気が出るのです。
だから
「過去の自分と比べるは上達の始まり」
なのです。
てな訳で、行き詰まっている
クリエイター(アーティスト)は
ぜひ過去の自分と比べてみてください。
その際、「過去の自分」を
こき下ろさないこと。
それすると逆効果です。
過去のあなたは過去のあなたで、
必死に頑張っていたんですよ。
その努力を認められない人は、
前に進めません。
ごきげんよう、さようなら。
* * *
クリエイター(アーティスト)・カウンセリングも行っています
創作活動に悩めるアーティストや
クリエイターのために、
創造性や自信を回復する
(精神的な部分を底上げする)
カウンセリングを行っています。
仕事の取り方や売り方などの
コンサル的な内容もお話できますが、
そんなの今や誰でも教えてるし、
創造性や自信が欠如している状態だと
それを教わっても
ほぼ無意味と考えています。
まあとにかく気になる方は
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