書籍化のきっかけは、偶然と幸運と編集さんの愛情(書籍告知マンガ2)

編集さん感謝漫画2

初書籍の担当編集さんに
インタビューして漫画化したものを
昨日の記事でご紹介しました。

今日はその続きの4Pと、
編集さんお2人の実際のご回答を
ほぼそのまま掲載いたします。

ほんと、書籍化のきっかけは
編集さんの熱量と愛情だったんですね〜!
ありがとうございます!!

* * *

※SNSなどには昨日掲載したので、
セリフが「本日発売」となっています。

編集者さん漫画3-1
編集者さん漫画3-2
編集者さん漫画3-3
編集者さん漫画3-4

今回の宣伝告知漫画では
編集さんお2人にフォーカスしましたが、
もちろん監修の根本裕幸さん、
学研プラス内のさまざまな社員さん、
校正の方々、印刷所の方々、
もうとにかく私が直接お会いできていない
たくさんの方々の力で
この本が出来上がっているんですよね。

「努力は必ず報われるわけじゃない」
って私は自分のネコトバで
描いてるんですけど(笑)、
ああ、でも、このみんなの努力は
本当に報われてほしいよな〜〜〜〜
と思いました。

さて次は、この漫画の元ネタとなる
編集Iさん&Mさんの「実際の回答」を
ここに掲載いたしますね。

私はそもそも広告漫画を描くときに
「頂いた文章素材を漫画に合わせて
超編集する」という能力を
持っているのですが……(笑)

漫画とご回答を見比べて
「こういう編集したんだ〜!」
という楽しみ方もしていただければ
うれしいです。
(そんな楽しみ方する人いるか?)

編集Iさん&Mさんの実際のご回答

Q1. 今回の本の中で一番好きな「ネコトバ」(1枚絵でも漫画でも)を教えてください。その理由もありましたらぜひ。

Iさん:
表題の『疲れたら休めばいい、ということが何故こんなにもヘタクソなのだろう。』
これが文句なく一番好きです。
というか、初めてこのネコトバを目にした時、まさに休み下手の自分自身のことを指摘されたような気がいたしました。

とは言え、上記のネコトバ自体はあくまでぶちねこの独白形式であるため、「指摘」といっても押しつけがましくもなく、日々の生活の中ですっかり固くなった自分の心の中に、ストンと落ちてきました。

書籍のタイトルを決める際、私は必ず数回音読して語感を確かめるのですが、何度読み上げても素晴らしく、私同様に疲れた読者にスッと寄り添えるネコトバであるかと存じます。

Mさん:
たくさんあって迷うのですが1つ選ぶなら
「会いたいヒトに会いに行って、行きたいトコへ行けばいーのだ。」
です。

自分自身、毎日忙しくしているなかで、だれかに会いたいとか、どこかに行きたいという願望に無理やりフタをしてしまっていたなということに気づかされました。

「この仕事が終わるまでは」とか「子どもがまだ小さいから」とか何かと理由をつけて。
あとは年賀状などで「今年こそは会いたいですね」と書き合って早何年…みたいな人のなんと多いことか。

このままでは、永遠にそれが叶う日が来なそうです。
このネコトバは、シンプルに「会えばいいじゃん」「行けばいいじゃん」と背中を押してくれるものだなと思います。

コロナ禍でなかなか移動ができなくなってしまいましたが、「会いたい人に会う」「行きたいところに行く」ことが人生の中でどれだけ大事なことだったのかと感じています。

Q2. 本には載せられなかったけど、サイト掲載分で「個人的にはあれ好きなんだよね〜」というネコトバはありますか?

Iさん:
あ~~~それ、かな~り迷いますね(苦笑)。
この本の編集過程で、ネコトバを山ほど拝見し、結局、大きな絞り込みを自分ではとてもできず、(書籍内の)編集Mさんに丸投げしてしまった私が、大きな顔して言えたセリフではないですが……。改めてもう一度見直し、以下かと思いました。

「私たちは時間に限りがあると分かったとたん、冒険と即決を始める。一生だって有限なんだぜ。」

ネコトバ。298

掲載ブログ(2014年4月15日・旧ブログの記事)
サイト掲載ページ(上から5番目)

はい! その通り。私のようにアラフィフになりますと、異存がある、ないとかじゃなく、ただ頷くしかないのがこのネコトバです。

かつてイギリスのとある偉い人も、こんな言葉を言っていました。
「人生は短い。だから一瞬も無駄にせず燃焼してほしい」
個人的に大好きなこの言葉と、上のネコトバ、モロ被りでした。本当に素敵な言葉です。

(※出典書籍を今までずっと探していたのですが、見つからず、「とある偉い人」とボカして表現いたします)

Mさん:
今回、たくさんのネコトバの中から本への掲載作品を選ばせていただく中で、私自身が「好き!」とか「グッときた」「耳が痛い…」「あるある」と感じた第一印象を大事にしたという経緯があり(もちろんバランスを考えて、学研プラスIさんとたくさん話し合いしましたが)本の掲載作品のラインナップに思い残すことはありません。
 
とはいえ、載せられなかったものももちろんあります。
 
【なんでもうまくやれて みんなが味方してくれる「正しい大人」になりたかったよなぁ でもあなたの生き方も間違っちゃいないぜ。】

ネコトバ。425「正しい大人」

掲載ブログ(2020年11月26日の記事)
サイト掲載ページ(上から9番目)

これはとても好きです。
子どもの頃思い描いていた大人のイメージと、だいぶ今ちがう大人になっていますが、それでもいいんだよと肯定してもらえたような気がします。

Q3. 初めてネコトバを見たときの印象を教えてください。または、これから初めてネコトバに触れる人へのプレゼン(?)でも構いません。

Iさん:
親しみやすいが優しいばかりではない。可愛い顔してたまにチクリと棘を出してくる。上記がネコトバへの第一印象でした。

コロナ禍もあり、どんどん生きづらい世の中になってきている今、日々の生活に疲れや辛さを感じている人々は少なくないかと存じます。正直、私もそうです。

自己肯定感の欠如、HSPなどの言葉を目にする、囁く人々も増えている現状において、優しさや温かさはとても愛おしいファクターですが、私のように猜疑心の強い人間は、優しさ、温かさの垂れ流しのようなメッセージに反吐が出ます。

この書籍を初めて手に取り、「ネコトバ」に触れるみなさまへ。
塩化ナトリウム99%以上の精製塩は、その純度が高ければ高いほど塩辛く感じたりします。
昔ながらの製法で作る天然塩は、雑味もありますが、ほんのりと甘さも感じることもあります。

たぶん、ネコトバは後者です。ただ優しいだけでも、温かいわけでもない、厳しさも冷たさも含まれた天然の言葉と絵を、存分にご堪能くださいませ。

Mさん:
第一印象はまず絵に対して、
かわいい! そして色がきれい!
でした。
この本はとっても色鮮やかな本になっていますが
これはともえさんの色彩感覚の素晴らしさのなせる技だと思います。
マンガのコマの背景色を1コマずつ変えているのにはおどろきました。
 
これから初めて触れる人には、かわいいぶちねこのイラストの奥にある、トゲトゲしくもやさしく、不器用で、さびしがりやなともえさん自身の魅力に触れてもらえたらうれしいです。

Q4. 「この作品で本を出そう!」と思った経緯や、そのとき思ったこと・感じたことなどを教えてください。

Iさん:
「ネコトバが全国区になると思わなかった」という、ともえさんの本書籍の「はじめに」の文章と相反する、時折ギラッと刃をのぞかせる「執念」のようなものに惹かれたからです。

自分以外の他者、読者を意識しないで15年継続できる表現活動はありえないと私は考えます。

「きっと誰も読まないであろう……でも、誰かに少しでも目を通してほしい」

諦めの後にくる期待感が少しづつ色濃くなり、やがて執念に変わっていくその瞬間に、たまたま弊社が立ち会えたのだと感じています。

Mさん:
何の気なしに(?)SNSを見ていたときにともえさんのネコトバを発見しました。
Q3で書いたように、まず絵に惹かれ、次に言葉にグサリと刺され、これをつくったのはどんな人だろうと興味が湧きともえさんのブログやTwitterを拝見しました。

すると今度は、どんどんともえさん自身に興味が湧いて、何度もブログやTwitterを見てしまうようになり、すっかりともえさん沼にはまってしまいました。
 
何が魅力かというと、ともえさん自身がこれまで生きてきて感じてきた感情が、喜びも悲しみも怒りも寂しさも全部詰まっているところだと思います。
こんな風に感情を絵と言葉にできる人はいないと感じ、「これは本になるのではないか」と思いました。
 
ちょうど、学研プラスのIさんにお会いする機会があったので、「こういう作品をつくっているともえさんという方がいる」という話をしたところ、「いいね」と言っていただき、企画会議に提案してもらえることになりました。
 
とはいえ、最近の出版業界ではSNSのフォロワー数も企画決定のポイントになるので、ともえさんのフォロワーはだいぶ少なめということもあり企画が本当に通るとは思っていませんでした。
情熱で企画を通してくださったIさんにはとても感謝しています。

Q5. その他、ネコトバや作者のともえに関して何か熱い思いがあれば、ご自由にお書きください。

Iさん:
魅力的な言葉、絵のみならず、それぞれの本文まできちんと書きあげてくださいまして、本当におつかれさまでした。ここに改めて深謝申し上げます。

あとは一冊でも多くセールスして、一人でも多くの読者のお手元に届けるだけですね。
引き続き何卒よろしくお願い申し上げます!

Mさん:
はじめてネコトバを見た日から、ともえさんのことが気になって仕方なく、そして気づいたのですが、私はともえさんのことが好きなんだと思います。
同じ1983年生まれということもあって、もしも生まれた場所が違ったら、友達になれただろうかと妄想したり。

きっと、同じクラスにいたら、クールビューティーでちょっぴり浮いている(?)ともえさんに話しかけたいけれど、なかなか話しかけられずに遠くから見つめているだけだったかなとか(笑)
 
好きな人の本をつくるというのは、編集者冥利に尽きると思います。
この仕事を初めて約15年。「こういう本がつくりたかったんだよなぁ」と、とっても思い入れのある本になりました。

お2人とも、ありがとうございました!!

ご回答を読んで気づいたのですが、
お二人ってすごく似ている
雰囲気もあるんですけど、
実はめちゃくちゃ正反対の
ところもあるんですよね。

IさんもMさんも仰っていますが、
私の作品の特徴・魅力って
「優しさとトゲトゲしさ」
「強さと弱さ」などの
正反対さが同居している所
だと思うんです。

そこが、IさんとMさんのコンビと
ぴったりハマったのかなーと思います。

何にせよ、さまざまな幸運、
バランスが偶然にも一致して
完成した本だと思いました。
(よく考えたら私と監修の根本さんも
考えは似ているところがあっても
正反対の性格だと思いますし…笑)

アンバランスさが絶妙に同居した、
編集さんに愛されてできた本
「疲れたら休めばいい、ということが
何故こんなにもヘタクソなのだろう。」
必要としてくれる方のお手元に
1冊でも多くお届けできればと
思っております。

それでは本日はこの辺で!
ごきげんよう、さようなら。

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