アニメ映画「聲の形」ネタバレなし感想

「聲の形」視聴感想イラスト

先日、「聲(こえ)の形」という
アニメ映画を観ました。

わたしはほぼまったく前情報なしで、
「聴覚障害が関係する映画らしい」
ということだけ知っており、
「学園モノ感動長編
ラブストーリーって所かな」
くらいで考えていたのですが、
もう全然ちがいました。

「今の歳で学園モノラブストーリー
なんて観ても楽しめるかなあ…」
という(視聴前のわたしのような)
先入観がある人にこそ、
観ていただきたいと思います。

* * *

本作ヒロインの
西宮硝子(にしみやしょうこ)が
先天的な聴覚障害を
持つキャラクターなので、
もちろん「聴覚障害」は
映画のテーマのひとつでは
あると思います。

しかし、それが
「メイン」であるとは
どうしても思えませんでした。

そして「学生であること」
「若者であること」も
メインではない、と感じます。

わたし達が生きていく上での
人間関係、いや、
「人間そのもの」について
さまざまなことを考えさせたり
気づかせてくれる作品だと
わたしは感じとりました。

まっさらな気持ちで
映画を楽しみたい方は、
もうここで記事を閉じていただいて、
お近くのレンタルショップに走るか、

Netflixを契約済みの方は
今すぐNetflixの画面を開くか、
(わたしはネトフリで観ました)

Amazonでブルーレイか
DVDを注文するといいと思います。
(ちなみに下の画像を押すと
Amazonへ飛べます)

ここから先は若干
「ネタバレではないか?」という
内容を書いていきますが、
物語の核心に触れるところは書きません。

ここまでの文章ではまだ
「観るまでに至らない」
という方に、少しでも
「観てみようかな」と
思っていただければ嬉しいです。

テーマのひとつ「いじめ」

この作品には様々なテーマが
あると感じましたが、
テーマの中のひとつに
「いじめ」や「孤立」もあります。

物語は、いわゆる一般的な
ガキ大将タイプの主人公、
石田将也(いしだしょうや)の
小学生時代から始まります。
そして、ここで「いじめ」が
発生します。

わたしは、この作品で描写される
「あからさまないじめ」には
遭ったことがありません。

ただ、訳も分からずいきなり
それまで属していた女子グループから
「無視される」という経験はあるので、

「いじめや孤立は、
ものすごく簡単な理由で起こる」
というのはなんとなく体感でわかります。

そういうことをはじめ、
「いじめの描写」が妙にリアルです。

なので、実際にいじめを
受けたことがある方は、
もしかしたらつらくて
見られないこともあるかもしれません。

さらにリアルなのは、
「いじめが起こった後のこと」
です。

加害者の保護者が、どのように
「責任」を取らされるのか。
そのとき加害者だった人々は、
その後「それぞれどう成長する」のか。

正直、中盤で
「胸クソ悪い」思いを
何度かしました。
ただ、その胸クソ悪さを
我慢してでも「先が観たい」と
思わせる何かが、
この作品の根っこにずーっと
あったような気がします。

■完全なる「被害者」がいない

この作品は「いじめ」を中心にした
「加害者」と「被害者」が何人かいます。

しかし、最初からラストまで
「完全なる被害者」である人が
いない、とわたしは考えています。

まあ、主人公の母親や、
中盤から出てくる友人の永束くんは
「ある意味ずっと被害者のまま」
なのかな〜という感じもしますが…

サブキャラクターはさておき、
メインキャラクターは
「被害者でもあり、加害者でもある」
という状態になっているな、
と感じました。

「誰でも、さまざまな形で
加害者になる可能性がある」

「加害者側に立ったのに、
『助ける』こともある」

そして「傷つけた」としても、
共存もできるのか…
ということも考えました。

わたしは、基本的に
「嫌いになった人
(自分を傷つけた人)」も
「自分が傷つけた人」も
距離を置くからです。

けれど、本当に大事な人間関係って、
傷つけても、傷つけられても、
それでも一緒にいる(いられる)
ことなのかな、と思いました。

■一見嫌なキャラクターが重要な「表現」

わたしはハッキリ言って、
主人公のクラスメイト女子
「植野(うえの)」と「川井」が
嫌いだなー、と思いました。

しかし、自分が今30代だから
かもしれないけど、
この2人がなぜか憎めない。

特に、一番わかりやすく視聴者から
嫌われそうな「植野」が
まったく憎めない。

なぜかというと、彼女のセリフが
ズドンと胸に刺さるからです。

どこで言っているのかは本編で
確認していただきたいのですが…

彼女の
「あんたは私と話す気がない」
「あんたの頭の中は自分でいっぱい」
というセリフが、

“かつて自分のことを
被害者だと思っていた自分”

にめちゃくちゃストレートに刺さりました。

そうだよな〜
わたしって自分が被害者だと思って、
周囲のものをすべて拒否して
遠ざけてたよな〜

優しくしてくれる人も
優しくしてくれない人も関係なく、
とにかく
「誰とも関わる気がなかった」し、
「自分以外の誰のことも
考えてなかった、自分だけだった」
んだよな〜

と思いました…。

川井に関しては、特別心に刺さる
セリフとかないんですが、
「こういう風に生きていると、
誰からもめちゃくちゃ
嫌われることはないけど、
めちゃくちゃ好かれることもないんだな…」
という教訓を感じました…。

しかし、植野にしろ川井にしろ、
どちらも
「彼女は彼女なりに、必死で生きている」
というのが伝わってくるので、
クソみたいなセリフ言おうと行動しようと
なぜか完全に嫌いにはなれないのです。

「頑張って生きてな…」と思ってしまう。
(個人の見解です)

■もちろん「障害」に対する表現もすごい

この作品のメインテーマは
「聴覚障害ではない」
と感じた、と書きましたが、
もちろんその辺りの描写もすごいです。

わたしは常々、
「障害者はかわいそうだから
みんなでやさしくしてあげましょうね〜
と言っている人が、
一番差別しているのではないか?」

という疑問を持っていたので、
そういう感じの表現があって
スッキリしました。

前項で書いた「植野」って、
ストレートで嫌な感じの
キャラではあるけど、
実は一番ヒロインの西宮を
“対等に扱っている”
のでは? と感じます。
(だから嫌いになれないのかも)

「障害者なんだから、怒らないで
優しくしてあげなきゃ」
が一切ないですもん、このキャラ。

■この作品はとにかくただのお涙頂戴モノ学園ラブストーリーではない

他にもさまざまに
魅力的なシーンがあるのですが、
ネタバレになるし長文になるので
ここでやめておきます。

わたしが言いたいのは、
「この作品はとにかく、
ただのお涙頂戴モノ
学園ラブストーリーではない」
ということです。

人間とは何か、
人と関わるとはどういうことか、
命ってなんなのか、
とかとか…色々考えました。

高校なんてはるか昔に卒業した
自分でさえ、大泣きしました。
いやむしろ、今リアルに
高校生ではない人の方が
感動するかもしれません。
知らんけど。

あ、あと、過去
「自分で自分を猛烈に責めた」
ことがある人や、
現在進行形で
「自分で自分を責めまくっている」
人にもおすすめかも知れません。

この作品のテーマの一つに
「自責」「自罰」も
あると感じましたので。

ごきげんよう、さようなら。

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〜蛇足〜
先ごろ起こった事件で、
この作品の制作スタッフさんが
亡くなられたと視聴後に知りました。

元々「観たい作品リスト」に
入っていた作品であったので、
あの事件が起きた後に
この作品を観る事になってしまったのが
とても悔やまれます。
申し訳ないし、情けないと思います。

亡くなられた多くの方々に
お悔やみを申し上げるとともに、
会社・ご遺族関係者の皆さまが
少しでも穏やかな心を取り戻せるよう
祈ることしかできません。

わたしには何もできないので、
せめて作品を観て、
感想を書こうと思いました。
原作への尊敬と愛情にあふれた、
素晴らしい作品を
本当にありがとうございました。

(原作漫画も読もうと思います。
アニメ映画のひとつの目的って、
「原作に興味を持ってもらうこと」
だとわたしは勝手に思っているので)

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