境界性人格障害の人へ下手に助言・忠告・アドバイスすると嫌われる話その2

当事者本人も、周囲の人も
「何でこうなっちゃうの!?」
と理解できないことの多い、
境界性パーソナリティ障害。

本日は
「境界性パーソナリティ障害を
克服した人(わたし)は、
アドバイスを受けた時の怒りを
どうやって対処してるの?」

という話をお届けしま〜す!

※ちなみに昨日は
「アドバイスを受けると
自然に猛烈な怒りがわき出る
境界性パーソナリティ障害」
の話をしました。
昨日の記事はこちら
 ↓


もう読んだよ! という方は
先へお進みください。

「怒り」を抑えつけるのをやめる

そもそも、境界性パーソナリティ障害の方が
なぜ猛烈な怒りを他人へ
ぶつけてしまうかというと、
「怒りに対するガマン強さが
めちゃくちゃ高いから」
です。

意外でしょ?
周囲の方は、
「訳のわからないことで
すぐキレる」とか
「すごくワガママな人」だと
思っていますよね。

境界性パーソナリティ障害を患う方は、

・責任感が強い
・修行僧(または武士)的な部分がある


方が多いのです。(自分もそうです)

なので、自分を抑え付けるのが
人の何十倍も得意だと思います。

多くの人なら怒っちゃう所で
「怒っちゃダメ!」
「こんなことで怒るな!」

脳内で思っている方が多いはずです。

修行僧や武士が
「このような些末(さまつ)なことで
怒りに身を任せてはならぬ!」
と自分に言い聞かせるのと同じですね。
(知らんけど)

それなのに何で、
境界性パーソナリティ障害の人は
ブチ切れて手がつけられなくなるのか?

“抑えつける力が限界に達した時、
常人が抱える何百倍もの怒りが
一度に爆発するから”
ですね。

境界性パーソナリティ障害の方は、
そもそも
「怒りを感じやすい」
という特徴があるはずです。

人の何十倍も怒りを感じやすい
 ×
人の何十倍も怒りを抑えこむ
 +
抑えつけていた心のフタが外れる
 ||
人の何百倍もの怒りが放出する

のですね。
10×10は100ですもんね〜。
こんなもの、他人に手が
つけられる訳ないです。

で、「怒りを感じやすい」のは
しゃーないです。
感情はコントロールできません。

まずこの
「怒っちゃうんだもの、しゃーない」
という気持ちを持てるようになるのが
大事です。

では、先ほどの計算式を
完成させないために
何をすればいいのか。

「日常の怒りを抑えつけない」
です。

心の中で自分に言っている
「怒っちゃダメ!」を
「怒ってもいいよ」にするんです。

ただし、「怒ってもいいよ」は
「他人にぶつけてもいいよ」という
意味ではありません。


自分に許可を出した怒りを、
自分で受け止めるんです。

自分の怒りは自分で受け止める

境界性パーソナリティ障害の人は、
(それ以外の精神障害の方にもいますが)
「わかってほしい」
という気持ちが非常に強いです。

怒りを他人にぶつけるのは
「わかってほしい」からなんですね。

しかし悲しいことに、
「怒り」をぶつけている限り
周囲の人に「わかってもらう」のは
ほぼ不可能です。

わかってもらいたいのに、
わかってもらえない。
さらに怒りがわく。
怒れば怒るほどわかってもらえない。
わかってもらえないので、
もっと怒りがわく…
はい、「最悪の悪循環」
できあがりですね。

先ほども言ったように、
「怒るのは別にいい(しゃーない)」です。

向こうが良かれと思って言った
助言・忠告・アドバイスを受けて
イラッとしたって、別にいいじゃない。

腹が立つんだもの。
人間だもの。み○を

しかしその怒りを、
アドバイスしてきた人間にぶつけても
「百害あって一利なし」です。
むしろ後で自分を責める結果に
なったりもするので、
何もいいことがありません。

他人にぶつけてもしょーもないものは、
自分で受け止めちまいやしょう。
わたしが行なっている対処法は
以下の通りです。

1. まず、怒りを紙に書きなぐる

これは根本裕幸先生が提唱する
「お恨み帳」をヒントにしたものです。

小さなイライラだろうと
大きなカーッとした怒りだろうと、
とにかく怒りを感じたら
目の前の紙に書きなぐります。

紙に書くのが苦手な人や、
紙に書ける環境じゃない時に
怒りを感じた時は、
スマートフォンのメモ帳などで。

授業中や会議中なら、
板書やメモを取っているフリをして
隅っこに怒りを書きなぐるのは
どうすか?

「●ね」とか「●す」とかも
書いていいですよ。

「どうせ私がダメなんだ」とか
「●にたい」「消えたい」
「●されたい」など
自分に対する怒りの言葉も
浮かぶと思うので、それも書きましょう。

で、書き終わったら、

紙の場合→
ビリビリに破る、シュレッダーにかける、
ハサミで切り刻む

※授業用ノートや会議書類に書いた時は
 その部分だけ破ってくださいね。
 必要な所まで破ったり
 シュレッダーにかけたりしないように。

スマートフォンの場合→
書いたものを削除

してください。

昔は「紙を燃やす」も
やってたのですが、
あまりおすすめしません。

家が火事になる危険や、
家に火をつけたくなる
衝動にかられる場合もあるので…。
(あと燃えた後が臭い)

「書いたものを残しておいたら
ダメなんですか」
とよく聞かれるのですが、

残しておいたら、
それを読み返すたびに
怒りが鮮明に思い出されますよ。

呪いの文書と同じなんで、
さっさと処分するのを
おすすめします。
除霊して! 除霊!

境界性パーソナリティ障害の
症状がひどい人は、
まずはこの手順だけ
続けてみましょう。

「だいぶ良くなってきたかも」
「もう一段階、先に進みたい」
という方は、次の手順も
やってみてください。

2. 相手の言葉をノートに書き出す

これはわたしが「1分間ノート術」
読んでから始めたことですが(わりと最近)、
相手に言われた助言・忠告・
アドバイスを文字起こしするんです。

口で言われたことなら、
自分の印象に残ったことや
思い出せる限りの相手の言葉を。

メールやLINEなど
文字で言われたことなら、
全文を眺めながら
気になった箇所だけを
抜き書きします。

これに何の意味があるかというと、
相手の助言・忠告・アドバイスを
冷静に分析できる
のです。

前の記事に書いたように、
境界性パーソナリティ障害の人は
助言・忠告・アドバイスを
反射的に全て
「自分への否定」としてとらえます。

そこでノートに書き出して、

「相手は本当に否定しているのか?」
「否定されたと
思い込んでいるだけでは?」

「そもそも、相手はアドバイスの
つもりすらなくて、
単純に自分の経験・意見・希望を
述べただけでは?」

「もしかしたら、この中に自分が
良くなるために役立つ情報が
隠されているのではないのか?」

などなど、分析するのです。

分析の結果、

「やっぱり役に立たない
クソバイスだった」

「やっぱりこの言い方、ムカつく。
言うこと聞きたくない」

と分別もできます。笑

わたしはノート術本に書いてあった通り
「ルーズリーフに線を2本引いて書く」
をやっているので、
(詳細は本書籍でご確認ください)

左端のエリア:
何についてのアドバイスか


右端のエリア:
それを言われて、
「自分は」どう感じたのか、
今後どうしていこうと思ったのか


を書いています。

文字起こししてもなお
相手のアドバイスに
腹が立った場合は、
右端のエリアに

「言いたいことはわかるが、
言い方が腹立つ」とか

「なぜ無料でそこまで
やらないといけないんだ」
とか書きます。笑

(これもまた、
「自分の怒りを許す」
一環ですね)

これ、境界性パーソナリティ障害の
症状がほぼ出なくなって
約3年経った今ならできますが、

症状がひどかった時期や、
症状が落ち着いてから
まだそんなに経っていない時期では
おそらくできなかったでしょう。

なので、できそうにない方は
無理にやらなくて大丈夫
です。
ひとまず1番の対処法だけ
試してみてくださ〜い。

人によっては合わない場合も
あると思いますので、
まずはおためし感覚でどうぞ。

最終的な「アドバイスに対する怒り」の対処法

上記の方法でわたしは
助言・忠告・アドバイスに対する
怒りを対処できますが、

まあ〜〜〜〜はっきり言って
めちゃくちゃ

疲れるんですよね〜〜〜。

対処できるけど、
毎回ブワワワッと猛烈な怒りが
出てくるのは変わらないのです。

心理学の世界でも、
「自然に浮かんでくる
感情は変えられない」
と言われてますしねえ。

猛烈な怒りが浮かぶこと自体も疲れるし、
そのたびに毎回、上の対処法をやるのも
めちゃくちゃ疲れます。
家事も仕事もしてるのに。

ところでわたしは、
今日までの研究観察で
「境界性パーソナリティ障害の
症状を出にくくするタイプの人」

そして
「境界性パーソナリティ障害の症状を
ひどくさせるタイプの人」

がいることを発見しました。

最終的な対処法は、

「症状をひどくさせる
タイプの人からは、
できる限り速やかに距離を置く」


のが一番です。

境界性パーソナリティ障害の
診断を受けた方、
またはそれらしき方は、
すでに無意識でやっていると
思いますけどね(^^;

物理的な距離が置けない場合は、
精神的な距離を置きましょう。
相手に、自分の心の中に
ズカズカ上がり込ませないように
するのです。

境界性パーソナリティ障害の症状を
ひどくするタイプの
助言・忠告・アドバイスには

「ありがとうございます!」

だけ言って距離を置くんです。

相手のアドバイスを反論しない、
否定しない。
相手がムキになって余計に
助言・忠告・アドバイスしてくるから。
(めんどい)

相手のアドバイスへ
必要以上に感謝しない。
相手が調子に乗って余計に
助言・忠告・アドバイスしてくるから。
(さらにめんどい)

どちらかと言うと
境界性パーソナリティ障害の人は
「嫌われたくない」一心で
必要以上に感謝しがちなので、
気をつけてくださいね。
(わたしもよくやるので、抑えています)

人に言われた意見から
学んだり自分を高めるのは
確かに大事です。

しかし、そんなことより
一番大事なのは

「境界性パーソナリティ障害の症状を
悪化させ、自分を苦しめたり、
追いつめたりしないこと」

です。当たり前です。

自分で自分を大切にする。
自分で自分を守ってあげる。
これが一番大事です。

境界性パーソナリティ障害の方が
持ちやすい修行僧魂・武士魂は
わたしにもあるので、
「このくらい耐えねば!」
「なんのこれしき!」

というお気持ちはわかりますが…

もうね〜、自分の症状を
悪化させる人とは、
頑張ってつきあうのやめましょ。

そんなに頑張らなくても
あなたが心穏やかに過ごせる人、
いますよね?
動物でもいいです。

そういう人や動物たちとの関係を
一番大事にしてください。

とはいえ、
「パートナーが、境界性人格障害の
症状をひどくするようなことを
無意識に言ってくるんです…」
「パートナーとは離れたくないです…」
という方もいますよね。

そのうち気が向いたら、
「愛するパートナーが、
症状をひどくするようなことを
言ってくる時の対処法」
も記事にします。

ひとまず本日は
長々と書いたので、この辺で。

ごきげんよう、さようなら。

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