どうして取り返しがつかなくなってからしか相談できないの?

うまくいかない人がうまくいかない理由は、
“自分ひとりで何とかできる限界”を
見極めるのが遅いからです。

つまり
「取り返しがつかなくなってからしか
人を頼れないせい」です。

まあ、わたしもそうだったんですけどね。

連絡が取れない恋人についての相談を受け付けない理由

わたしがかつて
「境界性パーソナリティ障害」という
精神障害に悩まされ、
そして克服した人間なので、
当カウンセリングにはそれ関係の
ご相談が非常に多く寄せられます。

多いのが
「境界性パーソナリティ障害の恋人」
に悩む“周囲の方”のご相談ですが……

わたしのカウンセリングでは、
「当事者と連絡が取れない方の
カウンセリングは受け付けない」
ことにしています。

なぜかというと、そんな
取り返しのつかない事になってから
相談されても遅いからです。

境界性パーソナリティ障害の方は
(かつてのわたしもそうでしたが)
すぐLINEをブロックしたり、
SNSアカウント削除
(アカウント自殺)するものなんですよ。

衝動的にやることがほとんどですが、
基本は「他人が本当に自分を
大事に想っているのか」を
確かめたいためだと考えています。

だから、LINEブロックしても
早くて2〜3日、遅くても1週間くらいで
また連絡してくる人がほとんどです。
(相手のこと好きだし、寂しいから)

そんな人が
「もう何週間も(あるいは何ヶ月も)
連絡してこない」のは、
もうそのくらい嫌われているから
なんですよね。

そんな取り返しのつかない事になる前に、
相手は色々とサインを出してきていたはずです。

もちろん、
「嫌われてしまって傷ついている
“自分”の心を癒すため」
カウンセリングをご利用いただくのは
何の問題もありません。

しかし、多くの方は
「相手に問題があるので、
“相手”をどうにかしたい」
と考えているので、
そういう相談はお断りしております。

そもそも「心理学」は
連絡のつかない恋人をもう一度
連絡させたくなるように仕向けるとか、
そういう“他人を思い通りに操作する”ための
学問ではない、とわたしは考えています。

心理学は、“自分を幸せにするため”の学問です。

自分で充分考えずにすぐ相談するのは確かに問題

先日たまたま林修先生の著書を読んだのですが、
こんなことが書いてありました。

僕自身は相談という行為をあまり高く評価していません。もし、自分のスタッフが、自分で十分に考えもしないで、安易に「相談」してくるようなら、一気に評価を下げてしまいます。
(林修. 「今やる人になる40の習慣」. 宝島社, 2013, p.26.)

確かに、自分なりに考えることもなく、
「困ったらとにかくすぐ相談する」
というのは問題が起きやすいです。

そういう方は相談相手に
「依存」しやすいので、
言われたことを鵜呑みにしすぎて
(変な風に曲解して)
うまくいかなかったり、
その結果を
「あなたのアドバイスのせいだ」
とか言ったりするので、
平たく言うと関わりたくありません。笑

「安易に相談する」のは確かに問題ですが、
“人を頼る能力”を養うのは
ものすごくいいことだとわたしは考えています。

人を頼る能力というのは、

  • 自分なりに充分に考え、やってみる力
  • 取り返しがつかなくなる前に見切りをつける力
  • 頼った相手も自分自身も気持ちよくなれる力

も含まれます。

頼った相手を不愉快にするような
「頼り方」をしてしまう人は、
頼り方が下手というか、
頼る力がまだ充分育っていないのです。

「わたしは人を頼るのが下手で」
という人を時々見かけますが、
「人を頼る」というのは
自分のがんばりで育てられる力です。
生まれついた時のまま
変わらない才能ではありません。

もうひとつ大事なのは、「人の話を聞く力」

自分なりに充分考えた結果、
やっと相談する方もいるのですが、
「こういうのはどうですか?」
と提案すると
「いや、それはできません」
「なぜそんな事をしなければ
いけないんですか?」
と言う方もいます。

(理由を丁寧に説明しても、
納得していただけません)

自分なりに考えた結果やってみて
それでもうまく行かなかったのに、
まだ“自分の考え”に固執しているのです。
一体、何のために相談したのでしょうか?

取り返しがつかなくなる前に
相談するのも大事ですが、
最も大事なのは
「人の話を聞けるかどうか」
だと思います。

人の話を聞けない人は、
取り返しがつかなくなる前に相談できても、
やっぱり最終的に
「取り返しがつかない」状態になります。

そして“人の話を聞かなかった”
自分に問題があるのを棚に上げ、
「あなたに相談したのにうまく行かなかった」
と言いだすのです。

「他人に迷惑をかけてはいけない」が逆に迷惑をかける罠

取り返しがつかなくなってからしか
人に相談できない人は、

「他人に迷惑をかけてはいけない」

という気持ちが強くあります。
(わたしもありました)

親や家族からそう言われ続けて育ってきた、
というケースもよく見かけますね。

まあしかし、自分の経験上、
「他人に迷惑をかけてはいけない」
と思って限界ギリギリまで
自分一人で抱え込んでいると、
結局は最終的に
ものすごい迷惑をかけます。
もうこれは断言できます。

そして
「迷惑をかけたくなかったのに、
結局かけてしまった。
やっぱり自分はダメ人間だ。消えたい」
となるんですよね〜。
(わたしもそうだった)

人間は他人に迷惑をかけずに
生きていくのが難しい生き物なので、
「このまま一人でやってると、
どうせ今以上の迷惑がかかるわ」
と開き直って相談してみましょう。

その際、相談相手を間違えないことが大切です。

これもうまく行かない人の特徴ですが、
なぜかうまく行かない人は
「話を聞いてくれなさそうな人」
「相談するとウザそうにする人」へ
相談したりするのです。
何でその人に相談したん? みたいな人。

相談相手を見極める目を養うのも大事ですね。

取り返しがつかなくなる前に頼れるようになり、変わった

かつてのわたしは本当に
“人を頼る”のが苦手で、いつも
「もうこれは自殺するしかない」
と思う限界ギリギリまで
問題を抱え込んでは、
他人に迷惑をかけ続けていました。

そしてそんな状態まで
一人で抱え込んでいたので、
色んなことがうまくいきませんでした。

「何でそんなになる前に
相談してくれなかったの?」
と言われたことも何度かあります。

(その時は、
「だって相談したって
聞いてくれなかったでしょ!」
と思っていたけど、
要するに“相談相手を間違えていた”
んですよね。)

今は色々なことに対して
「ちょっと雲行きが
怪しくなってきたかも」

と思ったら、
パートナーと話す時間を作ったり、
友人に「話をしたい」と頼ったり、
講習や勉強、カウンセラーサービスなどに
時間・お金を使うようになりました。

「取り返しのつく段階」で
人を頼れるようになったんです。

わたしは悩むのが趣味なので
常に悩みは消えませんが(笑)、
めちゃくちゃ楽になりました。

あと、自分が助けてもらったから
「相手を楽しませたい」
「相手の役に立ちたい」
「相手を助けたい」
と思う気持ちがめちゃくちゃ高まりました。

自分を満たした上で、他者のために
動こうとするのはすごく気持ちがいいです。

自分の容量をしっかり把握しよう

「取り返しのつかない状態」になる前に
人を頼れるようになるには、
やはり“自分の容量を把握する”のが大事です。
キャパシティ、というやつですね。

ここまでは自分で何とかなるんやな、
ここからは誰かの力を借りないと
パニックになるんやな、というのを
しっかり見極められるようになること。

これはいきなり出来るように
なるものじゃないので、
何回か失敗も必要です。

しかし、失敗を恐れずに
「自分なりに考え、実践する」
「勇気を出して、人に頼る」
を繰り返していくと、
ある日ふと

「あれ……わたし最近、なんか
うまくいってるんじゃない?」

「ハッ!
取り返しがつかなくなる前に
人を頼れるようになってる!」

と気づくことがあるはずです。

ていうかわたしは、最近気づきました。笑

あなたもそうなれるよう祈っております。
ごきげんよう、さようなら。

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