境界性パーソナリティ障害＆似た症状の治療中に気をつける3つの事 - ぱりことば。−島根県の漫画家カウンセラーのブログ−

当カウンセリングは
境界性人格障害(BPD)関連の
ご相談が非常に多いのですが、
その中で見つけた
「治療中に気をつけてほしい
3つのポイント」
を今日はお届けします。

ちなみにBPDと似た症状が起きる
・双極性障害
・自己愛性パーソナリティ障害
・解離性障害
・愛着障害
の方にもこれが起きるっぽいので、
上記に当てはまる方は
チェックしてみてください！

＊　＊　＊

私は最近、継続して
カウンセリングを
申し込んでくださる
相談者さんへ、
こんな感じの
注意事項をお渡しする
ようになりました。
(門外不出じゃないので公開します)
　↓

上記は、これまで60名以上の
相談者さんを担当し、
「こういう事が高い確率で起こる」
と気づいたことです。

現在治療中の方や
これから治療をお考えの方の
お役に立てるかもしれないので、
ぜひこの後の詳細も
読んでみてくださいね。

1.症状が前より悪くなったり「ぶり返し」が起こる

カウンセリングを受けていると、
前より症状が悪くなったり、
一度良くなったと思ったのに
また症状が悪化する場合があります。

「良くなる前にいったん悪くなる」
という過程は(BPD以外の人でも)
ほぼ全ての人に当たり前に
起こりますので、
「順調に治療が進んでいるんだ」
と思ってくださいね。

2.カウンセラーから離れたくなる

BPD(または類似症状)の人は、
「心の距離が近づきすぎると
離れたくなる」
という性質を
持っている人が多いです。

なので、カウンセラーに
心を開けば開くほど、
無意識に「恐怖」を覚え、
何かと理由をつけて
離れようとします。

離れたくなったら、
自分が心を開いて
きている証拠です。

ある程度は心が
開けるようになった方が、
治療もスムーズに進みます。

もう少しがんばって
カウンセリングを
続けてみてください。

(でも他の理由で合わない時は、
カウンセラーを変えるのもOK)

3.依存状態になってしまう

逆に、心を開きすぎて
カウンセラーに依存して
しまう事もあります。

そうなると、
「カウンセラーとの
関係を続けるために、
自分から問題を起こしてしまう」
という状況になる事があります。

その場合は、こちらから
カウンセリングの間隔を
空ける事を提案します。

決してあなたを拒否して
いる訳ではないので、
ご理解いただけると
ありがたいです。

＊　＊　＊

以下は、3つのポイントの
補足になるような記事を
ご紹介します。

「ぶり返し」について

→境界性人格障害・治療の過程で起こる「ぶり返し」とは？

「離れたくなる」について

→「やっぱりこのカウンセラーもダメだ、私を救ってくれない」悩みを解決するには

この記事を書いた当時は
「離れたくなったら
離れてもいいのでは？」
と思って引きとめない
戦法をとっていました。

最近は
「最初から判っているなら、
言っておいた方がいいか」
と考えを改め、今回のような
注意事項をお伝えするように
しています。

でもやっぱり、
それでも離れようとする方は
引きとめないですけどねー。

なぜなら、「そこで離れる」
ことにも意味があると
考えているので。

基本の考えは2年前に書いた
この記事と変わっていない
気がします。
　↓
カウンセリングの「中断」について｜わたしが問題解決していない人を引き止めない理由

「依存」について

「カウンセリング関係を
続けるために問題を起こす」
とはまた少し違いますが、
「依存」に関しては
こちらの記事も
参考になるかと思います。
　↓
あの人が問題行動を起こすのは、私のことが大好きだから！？

ということで私は、
依存されたら
「私のことチョー好きなのね！」
と思うようにしております(笑)。
え、違うの？

上記3点の症状が
知らず知らずの内に起きて、
「やっぱり私は治せないんだ」
「やっぱり私はダメだ」
と思ってしまう人が
いらっしゃるのですが、

めっちゃ誰にでも
普通に起きる症状ですんで、
「自分だけが特別ダメ」
「自分だけが欠落者」
と思わなくていいっすよ、
という話でした。

私も自分がBPDだった頃、
特に上の2つはめちゃくちゃ
起きてましたしねー。

「他の人と比べて
私だけが特別ダメ」
って考え方が
一番治療の邪魔をするんで、
できれば捨てていただけると
ありがたいでーす。

そもそも人類は
みんな等しくダメ人間なので(笑)。
あの立派に見える人ですらね。
パッと見はそう見えなくてもね。
私も実はいろんな角度で見れば
ダメ人間っすー。笑

それでは本日はこの辺で。
ごきげんよう、さようなら。